公務員獣医師ロールモデル~壱岐家畜保健衛生所 中山航さん

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わたしは北海道の大学を卒業して、卒業後2年間、新千歳の動物検疫所に勤めた後、
長崎県に入庁しました。
入庁後、現在は最初の配属先となった壱岐家畜保健衛生所で、
家畜防疫員として家畜伝染病の発生予防や、病性鑑定などの業務に従事しています。
この稿では、壱岐家畜保健衛生所――壱岐家保 (かほ) の業務の内容と、
わたしが去年から住み始めた壱岐島の好きなところについても触れたいと思います。

壱岐家保で最も扱うことが多い家畜は牛です。
実は、壱岐は牛の島と言っていいくらい黒毛和種肉用牛の
繁殖経営 (いわゆる子取り農家さん) が多く、
2か月おきにJA壱岐市が開催する壱岐の子牛市には、
おおむねいつも 600 頭前後の子牛が上場されて、
肥育素牛や繁殖雌牛として日本各地に購買されていきます。

壱岐家保は家畜の診療を行うことはありません。
主な業務内容は、家畜伝染病予防法、BSE特措法といった法律や、
特定家畜伝染病防疫指針などの通知、指針 etc. に基づき、様々な検査を行うことです。

検査の例としては、鳥インフルエンザの発生予察のため、
毎月採卵鶏農家さんに立入らせてもらい鶏から採血したり、
県外から導入された牛についてはヨーネ病の抗体検査のための採血をしたり、
BSE検査の対象となる死亡牛からは検査材料を採ったりします。

また、壱岐市には市の出先機関である家畜診療所があるのですが、
家畜診療所の獣医さんから、治療方針を決めるための血液検査を依頼されたり、
診断を下すための剖検を依頼されることも多くあります (病性鑑定業務)。

ウェットな検査ばかりではなく、
紙とペンと表計算ソフトで進めるような「検査」もあります。
例えば、各農場の飼養衛生管理基準の遵守状況の確認という業務があり、
これは農場に立ち入らせていただき、
そこで実施されている防疫対策を現地で記録票に記録し、
要改善事項があれば畜主さんに提案、助言、場合によっては指導するというものです。

また、家保の普段の業務には、家畜伝染病発生に備え、
防疫資材を備蓄し、時には防疫演習を行うことも含まれています。

家畜防疫員の仕事には、多くの人が「獣医さん」に対して抱くような
華々しいイメージはないかもしれませんが、
やりがいがないかといったらそんなことはありません。

例えば、先日も、分娩後から痩せ始め、下痢をしていた牛について
家保に連絡が入り、ヨーネ病を疑って抗体検査をし陰性、剖検を行ったところ
脂肪壊死症で腸管が半ば閉塞していた、といった病性鑑定事例がありました。
職場の先輩からも助言をもらいながら、色々な可能性を想定しつつ検査を進めますが、
そんなとき、この記事をお読みいただいている皆さんの獣医学的専門知識はきっと活きることと思います。

さて、最後になりますが、壱岐での暮らしは離島だからといってインフラに大きな不便があるわけでもなく、快適です。
わたしは週末には壱岐の蝶の写真を撮影していて、離島の自然には何があるかわからない面白みがあることを感じています。
そんじょそこらではなかなか見ようと思っても見られないような、
クロツバメシジミ、シルビアシジミ、ウラナミジャノメやルイスハンミョウといった
希少種が壱岐島内では見られますよ(中には条例で採取禁止の種もあり)。

フウトウカズラで吸蜜するアサギマダラ。

拙い記事で恐縮でしたが、長崎県の家畜衛生部局に興味をもたれた方は、
ぜひ、県にご連絡をくださればと思います。

 

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