動物看護師はもっと輝く!vol.1~夢は「獣医療における臨床動物検査技師の確立」~

アニジョブは動物看護師さんが活躍できる環境づくりを目指し、体験談やお役立ち情報を今後発信していきます!第一回目は、二次診療施設の検査科で働いている男性動物看護師の中村千尋さんの体験談です。

【日本小動物医療センター 検査科主任 中村千尋さんの働き方】

■現在のお仕事内容を教えてください。

2次診療施設の検査科という部門で、動物の検体検査に特化していますが検査内容は一般の動物病院とほぼ同じで、血液検査が半分くらいを占めます。特殊な検査としては、輸血の際のクロスマッチや特殊染色があります。検査科には5名のスタッフがおり、自分は検査に加えて検体データの管理などを主に行っています。これは、症例ごとの検査数値の管理や、スライドの保管などで、研究や学会発表などに使用するために行っています。

■動物看護師のこれまでのキャリアと検査科に進もうと思ったきっかけは?

実は自分はトレーナーの専門学校を卒業した後、犬のサーカス団に就職する予定だったのですが、卒業と同時にそれができなくなってしまいました。看護師になったのは成り行きが大きかったです。専門学校では、男性の看護師は一生食べていける仕事ではないといわれており、はじめに応募した動物病院では男性看護師は採用していないといわれました。幸い、その採用を断った病院が当時できたばかりの当センターを紹介してくれたご縁で動物看護師として働き始めることができました。当センターでは主にがんセンターや、総合診療科、夜間救急などで経験を積みました。1年くらい経った頃に、自分の得意分野が欲しいなと感じ出しました。他の看護師にはない強みを作っておけば男性看護師でも十分やっていけると思ったからです。せっかく専門診療をしている病院に勤めているので、その分野で考えてみたところ、検査を専門にしている看護師はいないなと考え、検査科への異動を希望しました。実際にやってみたら一般の看護師の働き方よりも自分には合っていると感じています。飼い主の感情に寄り添う仕事よりも、検査数値など細かくきっちり仕事をこなすことが自分は得意だと感じています。

■専門病院で働くということについて教えてください。

一般病院と比べてとっつきにくいイメージがあるかもしれませんが、1年目の看護師にとっては特にやることに変わりはないと思っています。自分も、掃除のような雑用から始めました。毎年、新人看護師を採用していますが、みんな十分実力をつけてくれています。専門病院は診療科が固定されているので一つの業務に特化して集中したい人には向いているんじゃないでしょうか。また、スタッフが多いのでいろんな人の話を聞いて参考にしたい人にはいいと思います。自分は看護師になると思っていなかったので全く初心者からのスタートでしたが、ネットや本、勤務している獣医師などにいろいろ聞きまくって仕事を覚えてきました。勉強は嫌いだけど、調べるのは好きなんです(笑)。

■今後、挑戦してみたいことや夢など

夢は「獣医療における臨床動物検査技師の確立」です。検査の専門家としての動物看護師となり、また後輩を増やしていきたいと思っています。人も、医師と検査技師が分業しているように、獣医業界においても同じような仕組みを構築したいです。

■男性動物看護師に対してメッセージ

人と同じ普通のことだけをやっていてもだめだと思います。自分が得意なこと、好きなことを見つけて伸ばしていき、ぜひ自分の強みを持ってください!

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