往診でより密なケアを届けたい~Animal Life Partner 往診獣医師・丸田香緒里先生~

Animal Life  Partner
往診獣医師
丸田 香緒里 先生

●プロフィール 

2006年 日本大学 生物資源科学部 獣医学科卒業

2006年 横浜市内の動物病院に6年間勤務

2012年 病院を数か月休み、各種資格を取得

2012年  Animal Life Partnerを設立

 

 

●現在のお仕事とそのやりがいを教えてください

週に3日は以前から働いている動物病院で勤務獣医師として働いています。
それ以外の日程でAnimal Life Partner (以下、ALP http://www.animallifepartner.com)として往診診療をしています。
その他に企業との仕事も行っています。一例としてはワンちゃん用のごはんやサプリメントなどの商品開発、犬用プールでのリハビリ指導や鍼治療です。
私の活動のコンセプトは「飼い主さんとワンちゃんネコちゃん達が笑顔で親密に暮らす」という事なので、往診診療以外に、動物の食事やリハビリなどの仕事もそのコンセプトの一つになります。
 

●往診診療を始めたきっかけは?

病院勤務が丸6年を過ぎたころ、一度仕事を辞めて飼い主さん達を対象とした様々なセミナーに参加してみました。その時に感じたのは、飼い主さん達は、医療だけにとどまらず、ペットの色々な知識や情報を求めているということでした。また、診療の時に飼い主さんが聞きたいことを診察室の中ですべて聞けていない事、獣医師に対して“忙しそうだし・・・”と気を使ってくださっていたことにも気が付くことができました。飼い主さんが求めている情報や相談を獣医師という立場で発信したいと思い、ペット栄養管理士やホリスティックケア・カウンセラー、メンタルケアカウンセラーの資格を取得し、セミナーやカウンセリングを行うようになりました。
そのうちに、先生に診察もしてほしいという希望をいただくようになったので、往診の仕事を始めることになりました。往診は、初めての患者さんにとっては、他人を家に招き入れるという点でハードルが高いのかもしれませんが、最初にカウンセリングで私の人となりを知って頂いているので、そのハードルが低くなるのかもしれないですね。

●往診診療の利点はどんな点ですか?

往診は動きにくい高齢なワンちゃんや飼い主さんなどにも需要がありますし、猫ちゃんなども自宅診療のほうが落ち着けるようですね。また、往診だと実際に飼い主さんの家の中に入って沢山話ができるので、家庭環境がよくわかります。動物病院だと治療のために色々してもらいたくて、飼い主さんに獣医師がケアの方法を教えても、実際はできない状況だった、ということが多いと思います。一方で往診の場合、状況がよくわかるので飼い主さんの生活にあったケアなどを教えてあげることができるのです。また、関係性が密になるので、色々なことがアドバイスしやすくなります。特にいいところは、飼い主さんをほめるポイントが見つけやすいことですね。褒められると飼い主さんも幸せな気分になり、ケアをすることも楽しくなると思います。

●女性獣医師さんへのメッセージ  

女性は様々なライフイベントで生活スタイルが変わっていきます。だからこそ、女性ならではの順応性を生かして仕事をしていくといいと思います。
私はどのような状況でも獣医師という仕事を続けたいという思いでALPを始めました。また、女性ならではの働き方のサポートをする女性獣医師ネットワーク(http://www.w-vet.net/)の理事も務めています。
動物病院にこだわらず、自分でセミナーをしたり往診をしたりその他の選択肢もあると思います。動物病院の場合には求人がでているところで合致すればそれでもいいですし、でてないところでも、自分が譲れない部分をお願いすれば柔軟に対応してくださる動物病院もあると思います。
飼い主さんの気持ちに寄り添うという事は男性獣医師よりも女性獣医師の方が得意だと感じています。是非そのような得意部分を活かして活躍していっていただきたいと思います。

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≪長崎県職員(獣医師)通年募集のご案内≫

食肉衛生検査所や家畜保健衛生所などに勤務する職員(獣医師)を通年で募集しています!


今回は北海道・福岡・東京の全国3会場から受験会場を選択できるため、
現在お住まいの地域のお近くで採用試験にチャレンジいただけます!!

▼エントリーをご希望の方は下記ご確認くださいhttps://www.pref.nagasaki.jp/object/shikaku-shiken-bosyu/boshu/269020.html

<採用予定数>12名

<採用年月日>平成31年4月1日

<受付期間>通年募集です!!

①平成30年4月26日(木)~平成30年5月16日(水)

②平成30年5月17日(木)~平成31年1月04日(金)

※当日消印有効

<受験資格>

①昭和48年4月2日以降に生まれた者(採用時45歳以下)

②獣医師免許を有するもの、又は平成31年春までに取得見込の者

③地方公務員法第16条に該当しない者

④日本国籍を有する者

<試験内容>

適性検査及び面接試験(専門知識に関する内容を含む)

<試験日時及び場所>
▼詳細は下記よりご確認ください
https://www.pref.nagasaki.jp/object/shikaku-shiken-bosyu/boshu/269020.html

【北海道会場】
平成30年6月2日(土) 10:00~
TKPガーデンシティ札幌駅前2階、3階ミーティングルーム

【福岡会場】
平成30年6月2日(土) 14:00~
TKP博多駅筑紫口ビジネスセンター9階会議室

【東京会場】
平成30年6月3日(日) 10:00~
都道府県会館4階会議室

<申込先>
長崎県畜産課
〒850-8570 長崎市尾上町3-1
TEL 095-895-2951

▼お申込はこちらから
https://www.pref.nagasaki.jp/object/shikaku-shiken-bosyu/boshu/269020.html

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これからの獣医師の働き方~株式会社VDT 獣医師 豊田陽一 先生~

株式会社 VDT
代表取締役
豊田 陽一 先生

●プロフィール 

2012年3月 東京農工大学農学部獣医学科卒業

2012年4月-2014年6月

動物病院で臨床獣医師として勤務

2014年8月~ 株式会社 VDTを起業

2017年9月~ 名古屋商科大学大学院入学

夢は『1人でも多くの人を笑顔にすること』

●VDTとは

 株式会社VDT(以下、VDT:https://www.vdt.co.jp/)は、獣医皮膚科・耳科を専門に扱う会社です。皮膚科診療や学術活動を行う獣医皮膚科医チームをVet Derm Tokyoと呼び、全国の提携動物病院にて皮膚科出張診療や教育活動を行っております。現在は獣医皮膚科医5名が所属しており、41病院と提携させて頂いております(2018年4月現在)。その他、細菌受託検査事業やセミナーなどの教育事業も行っています。

  • ●VDTを起業したきっかけは?

 創業メンバーは3人で、私以外の2人は現在も獣医皮膚科医として活躍している伊從と神田です。二人は私が東京農工大学で内科学研究室所属時代の院生で先輩でした。その当時から「動物病院業界で何か面白いことをしたいね」「業界を良くしたいね」という話をしていました。しかし、その時思いついたのは、『私が院長で皮膚科が充実した動物病院』といったレベルの話だったと思います。
その後、特に具体的な行動を起こすこともなく、私は動物病院で勤務医として働き始めました。また、伊從と神田は大学院を卒業し、更には伊從がアジア獣医皮膚科専門医協会のレジデントになるなど、2人が獣医皮膚科医として生きていく事が決まりました。 その後再会した際に、2人がバイトとして行っていた『皮膚科出張診療』を『動物病院を作らない新しい働き方』として事業に出来ないかと話になりました。そこで「会社を作るなら経営者が必要だよね。信頼出来る経営者を見つけるより、信頼出来る人が経営者になる方が良いね。」という話から、私が社長をする案が浮上しました。臨床獣医師を天職だと感じていたので最初は悩みましたが、「1人でも多くの人を笑顔にしたい」という私の夢に近づける挑戦になると直感し、起業、そして経営者として歩んでいく事を決断しました。

●起業後はどうなりましたか?

最初の計画通り、出張診察をする会社を作りました。起業前は皆で「2人の獣医皮膚科医が1日数万円稼いで、週5日働けば十分にやっていけるよね!」という話をしていましたが、いざ始めてみると、出張診察は移動が多く肉体的に厳しい事、そして契約病院を見つけるのが大変だという事から、出張診察は週2~3日が限度だということが分かりました。あっという間に事業計画の売上が半分になった事が衝撃的で、今でも覚えております(笑)。

それまで私は芸能人のマネージャーのような仕事をしていたのですが、新規事業を創出せねばならなくなりました。これまで血液とホルモンの流ればかり勉強してきて、ヒト・モノ・金・情報の流れを意識した事がなかったので、とても焦った事を覚えています。そこで、2人の獣医皮膚科医が「満足出来る細菌検査がない!」と言っていた事を思い出し、とりあえず自分でやってみる事にしました。『ブドウ球菌のPCR同定と感受性試験を提供する検査』だったのですが、大学の卒業研究で何千回とやっていたので、すぐにサービス提供を開始する事が出来ました。今では『細菌検査全般』を行っており、サービス開始から4年経った今では、多くの動物病院にお使い頂けるようになりました。獣医業界では抗菌薬の正しい使い方や、細菌検査への理解がまだまだ浸透しておらず、耐性菌の年々増え続けてしまっているように感じます。抗菌薬を正しい方法で処方しなくても、運良く目の前の患者を救えるかもしれませんが、未来の患者を確実に苦しめてしまいます。この事業を現場の先生方が使いやすくなるよう日々ブラッシュアップしていく事で、耐性菌問題にアプローチしていきたいと思っております。また、その他事業として、セミナー/執筆といった教育活動や企業コンサル、臨床研究などを行っております。

●出張専門診察についての考えは?

動物病院が飽和状態なのは分かっているので、動物病院がなくても獣医師が輝いて診療が出来る方法を模索する事が重要だと思っています。また、私は勤務医時代に「全ての科を勉強するには時間が全く足りない。苦手な科は得意な人にお願いしたい!」と思っていたので、得意な科だけを専門的に診察する獣医師の出現は獣医師にとっても心強いのではないかと考えています。また、この時の原体験を形にしたのが、『いろはシリーズ:http://04sky.skyers.jp/iroha/』(株式会社インターズー)というセミナーシリーズです。獣医療は受験勉強と異なり、『苦手を得意で埋める事が出来ない』と思っています。飼主と動物の運命が、誰に診てもらうかの『運』に左右される可能性を減らした方が良いと思うからです。そのため『苦手を無くすためのセミナーシリーズ』を株式会社インターズーの中で運営しています。『出張診察』と『いろはシリーズ』の2つで、獣医療の効率化を図りたいなと考えております。

飼い主の『少し高いお金を払ってでも愛犬愛猫に良い診察を受けさせてあげたい』という需要を満たす事も重要な事だと考えています。これは地方での診察において特に感じます。皮膚科専門診察も都市部でこそ珍しい事ではなくなってきましたが、地方だとまだまだ不足している印象です。これは皮膚科に限らずなのかもしれません。

また、獣医師が専門診察に特化できれば、学会発表や論文投稿といったレベルが高いアウトプットが可能になります。これは『未来の患者を救う』という意味でも重要な事だと思います。

更に、1つの動物病院で専門性が高い人を抱えると、人件費が高くなってしまう事に加え、日々の集患も大変になります。その為、出張診察のように幾つかの動物病院で雇う形になれば人件費的にも集患的にもベターだと思っています。これは現代っぽく言えば『専門医のシェアリングエコノミー』ですね。

●皮膚科と女性は相性がいい

今、4人常勤の獣医師のうち、3人が女性です。起業当初は「週2日働いて月25万円もらえる女性獣医師を10名にしたい!」と思ってました。この実現はまだ先になりそうですが、女性と皮膚科の相性はとても良いと思います。皮膚科で重要な事の1つに『聞く事』があり、女性の柔らかさは飼い主に安心感を与えるようです。また、私のようにせっかちな男性とは違い、優しく丁寧に診察を進めていける事も皮膚科と相性がよい理由の1つです。

●経営者になることを目指していたのですか?

いえ、たまたまです(笑)。伊從が「やってみては?」ときっかけをくれたのでやってみただけなのですが、今では天職だと思っているので伊從には感謝しています。

よく聞かれるのですが、決して臨床獣医師が嫌になった訳ではありません。私は卒業してから2年3ヵ月は御殿場の動物病院で勤務医をしていましたが、臨床の仕事はとてもやりがいがあり、これも天職だと思っていました(笑)。飼い主さんと泣いたり笑ったり感情を共有して、涙ながらに握手を求められる事もある、こんなに魂が揺さぶられるやりがいのある仕事は滅多にないと思います。また、1年目から年配の女性に受けが良かった事もあり、「動物病院を開業したら上手くいきそうだな」なんていう安直な想いを持っていました(笑)。それと同時に「1人でも多くの人を笑顔にしたい」という自分の夢の終着点が見えてきてしまったようにも思えました。「将来笑顔に出来るのは何人くらいかな」という計算が自分の中でぼんやりと出来るようになってきたのです。また、私より優秀な先輩や同期、後輩が将来に不安を抱えている現状や、獣医師や動物看護師の離職率の高さも気になるようになりました。

そんな時に、経営者になるかどうかの話が出てきたので、『業界をもっと良くする事で、より多くの人を笑顔に出来るかもしれない』と思い、経営者になる道を選択しました。つまり、『動物病院業界を救う獣医師になろう!』と決めたのです。 勿論、現場を離れた今も、臨床獣医師や動物看護師、全ての関係者の方々への尊敬の念でいっぱいです。

●MBAを取ろうと思った理由

会社を大きくするだけであれば、今のままでも良いと思っています。しかし、起業して3年目に、今の事業の延長線上に『動物病院業界を救う』という夢の達成はないな、と思いました。業界の雇用の受け皿が動物病院だからです。いつか私に子供ができて、「動物病院の先生になりたい!」と言われたら顔が曇ってしまうかもしれません。獣医師が素晴らしい職業である事に間違いはありませんが、今は心からオススメ出来る業界でないように思うからです。けど、自分の職業を自慢出来ないお父さんって少し哀しいじゃないですか。

株式会社VDTのビジネスはあくまでもソフトウェアであり、ハードウェアはいつの時代も動物病院です。最大の雇用の受け皿である動物病院の在り方が、今後より一層重要になります。そこで必要になるのは、『行き当たりばったりで何とかしていく能力ではなく、しっかりとした経営力』であると思いました。その為、MBAで経営学を学び、業界を良くしていくための力になりたいと思っています。 それに自分なりにやるだけやったのなら、万が一業界が良くならなくても、「お父さん頑張ったんだけど、ダメだった!ごめん!」って言えるかなって(笑)。

●日本一従業員満足度が高い動物病院をつくる

今の私の夢は、『日本一従業員満足度が高い動物病院』を作ることです。もうやると決めたのでここで宣言しておきます。ただ、これは本当にやらないといけないことだと思います。

日本一の手術件数、日本一の売上の動物病院はなんとなくイメージがつくと思います。しかし、日本一従業員満足度の高い動物病院というのはピンとこないのではないでしょうか。

従業員満足度というのはこれまで可視化されてこず、あまり重要視されていなかったからかもしれません。

この10年で犬の飼育頭数が約300万頭(約1,200万→900万)減っていっているのに関わらず、動物病院の数は約2000(約9,000→11,000)増えています。この傾向から動物病院業界全体としての収入が減り、支出(テナント代、リース代等)が増えていく事が予想され、業界に残るお金は少なくなってしまいます。単純な話、これでは業界の人件費を上げる事が難しくなってしまいます。

動物病院が増え続けてしまう理由の1つに、経営の問題があると思います。獣医師の終身雇用が少なく、労働環境が良いとも言えない業界である為、30代~40代頃に『開業をするかどうか』という選択肢に迫られてしまうように思います。(勿論、開業の夢を叶える事は素晴らしいと思っています。)

極論を言えば、労働環境が良くて安心して仕事を続けられる動物病院が増えれば、動物病院の数が減って、無駄な支出が業界から減って、その分、人や資源を集約する事が出来て、より良い獣医療を提供する事が出来て、給与も上がると思います。今は極論のように聞こえるかもしれませんが、このことを10年後の当たり前にしていきたいと思っています。 2017年、『従業員のエンゲージメントスコアが高い企業は、売上/利益が伸びる』という研究が国内で発表されました。政府主導の働き方改革が推進されているように、動物病院業界における働き方も見直すタイミングなのではないでしょうか。

これが私の『日本一従業員満足度が高い動物病院』を作りたい理由です。私は従業員を満足させる事に専念して、従業員は動物/飼い主を満足させる事に専念する。そんな動物病院が良いな、と考えています。

●経営をしてみて感じたこと

最初は経営者として動物と飼い主を笑顔にしたいと思ったのですが、経営者が笑顔にできるのは仲間である従業員だけなんじゃないかと思うようになりました。『動物と飼主を幸せにしよう!』というのは簡単ですが、それを実行する従業員は誰に幸せにして貰えばよいのでしょうか。一緒に働いてくれている仲間を幸せにすることで、その延長として動物や飼い主が幸せになってくれたら良いな、と思っています。「生まれ変わっても株式会社VDTで働きたい」って言ってもらえるくらい楽しくてやりがいのあるハッピーな会社にしていきたいと思っています。

●今後の夢

全ての獣医系大学で授業をする事が夢の1つです。獣医学生は経営や経済について学ぶ機会に乏しいので、社会に出る前に経営学について学べる機会を提供したいと思っています。そして、動物病院業界に進む学生が、「従業員満足度が高い動物病院に勤務したい」と言ってくれたら最高です。

「最近の獣医学生は元気がない。夢がない。」と聞く事が多くなりましたが、これは学生だけの問題でしょうか。私は、『大人の仕事は自分より若い世代に夢や希望を与える事』だと思っています。もし本当に学生が夢や希望を持てていないのであれば、自分事としてこの問題に取り組んでいこうと思います。耐性菌問題も学生問題も、上の世代から下の世代に引き継がれていく問題だと思うので、自分の世代でストップさせたいと思っています。

あとは、10年前から獣医師の友人と『ゴールデンレトリーマン』という漫才コンビを組んでおります。2年連続M-1グランプリ2回戦進出したので、3回戦進出する事も夢の1つです(笑)。もし夢や希望が持てずに笑えない学生がいたら、お笑いとビジネスの力をフル活用して必ず笑わせるので、1人で悩まず是非声を掛けて欲しいなと思います。

日本一従業員満足度が高い動物病院はどうやったら作れるのか日々考えているので、興味がある方は是非ご連絡下さい!

『早く行きたければ1人で行け 遠くまで行きたければ皆で行け』

皆で素晴らしい業界を作っていきましょう!

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獣医皮膚科・耳科で世界レベルの高度医療を!~Vet Derm Tokyo 獣医師・神田 聡子 先生~

Vet Derm Tokyo
博士(獣医学)
神田 聡子 先生

●プロフィール 

麻布大学獣医学部卒業

2013年 岐阜大学連合獣医学研究科大学院博士課程修了(皮膚科専攻)

2014年 長女出産

2015年〜  株式会社VDT 勤務中

2016年 日本獣医皮膚科学会認定医 資格取得

 

・現在のお仕事をとそのやりがいを教えてください

 Vet Derm Tokyo(以下、VDT:https://www.vdt.co.jp/)は、獣医皮膚科・耳科を専門とし、皮膚科診療や学術活動を行う獣医師チームです。全国に約40の提携病院があり、契約動物病院での皮膚科の出張診療や遠隔画像診療などのサービスを提供しています。

私はVDTの一員として今は週に3回ほど出張診療を行っています。その他にも、獣医療雑誌依頼の執筆などのデスクワーク、セミナーの依頼があれば講師などの業務もあります。

今、私が定期的に出張診療の担当をしている病院は12病院で、その病院の皮膚科診療の悩みを解消してあげられるように実際に診療をしています。診療時間は病院によっても違うのですが、基本的には6時間になります。

この仕事のやりがいは、ペットの皮膚疾患で悩んでいた飼い主さんが、治療していい状態になったことを喜んでくれることや、また、診療に関して悩んでいる獣医さんに皮膚科の知識や技術を伝えることで悩みを解消してあげられることですね。

 

・皮膚科の診療をメインにしたいと思ったきっかけは?

大学を卒業したときは、皮膚科認定医を目指そうなんて全く思っていませんでした(笑)。卒業してからは4年半、勤務医として一般診療をしていました。

その時に勤務していた病院の提案で週に一回、二次診療施設で皮膚科を学ぶ機会を得ました。その後、その研修から人の縁にも恵まれ、皮膚病をより深く勉強したいと思うようになり、博士課程に進み博士号を取得しました。その後、現場で働くことを考え、皮膚科認定医の資格も取得しました。

今の診療スタイルになってから実感したのですが、現場では現在の獣医皮膚科におけるグローバルスタンダードの治療法が知られていない・実践されていないことが多いです。例えば、細菌性毛包炎や表在性拡大性膿皮症に対する治療ガイドラインでは、抗生剤の経口投与は第一選択の治療法ではなく、無計画な抗生物質の投与が薬剤耐性菌を増加させていることが証明されています。しかし、過去の経験則で薬用シャンプーを中心としたシャンプー療法よりも、抗生物質の経口投与が行われていることが少なくありません。こういった情報がまだまだ知られていないので、臨床の現場で飼い主さんと臨床医の先生の両方に私の知識を還元できればと思って診療の仕事に特に力をいれています。

・育児との両立で大変なことはありますか?

時間の使い方が今と子供がいなかった時とではまったく違いますね。

子供がいなかった時は自分の時間が自由になったので、執筆やスライド作成などのデスクワークは夜中にやったりしていましたが、今、その時間帯で仕事をすると日常生活に支障がでてしまうので夜中の作業は控えています。勤務の内容も診療をメインにして、執筆とかセミナーの仕事はボリュームを落として、頼れるチームの他の獣医師にお願いするようにしています。

VDT所属の獣医師4人のうち、3人が女性なのですが、現在育児をしているのは私だけです。今後のために私が育児との両立できる勤務形態の基礎的なものを作っていければいいなと思っています。

女性は育児以外にも介護など家庭の事情によって勤務形態を変えなくてはいけないことも多いと思うので、仕事から離れずにすむ選択肢が選べるように様々な働き方を提案できるようになりたいです。

また、子供が生まれた時に主人と相談して、私が週3日勤務し、主人が週4日勤務するように働き方を変えました。交代で育児をすることで二人とも子供のことを把握するようになり、初めは大変でしたが、今は何か問題があれば、夫婦2人で考えられるのでこのスタイルでよかったと感じています。

・今後やりたいことは

個人的には育児や診療がある今の自分の環境を言い訳にせず、論文を書いたり皮膚科学という部分に学術的な貢献ができればいいなと思っています。また、別の方面では、獣医業界が働きやすい業界になるように何かお手伝いできればなと思っています。現状、臨床医をしている先生達は仕事が大変で疲弊している方が多い気がするので。

・女性獣医師さんへのメッセージ

今、臨床現場の勤務医さん達をみると楽しんで仕事をしている方が少ないような気がしています。頑張りすぎて、身体を壊してしまっている方も少なくないので、すべてを頑張りすぎなくてよいと思います。

本来、動物が好きでこの仕事を目指したと思うので、自分がやりたい仕事ができる場所を探究してください。

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動物病院向け 実践接遇マナー研修を行いました!

アニコムフロンティア主催 動物病院向け 接遇マナー研修を実施いたしました。
初級編、中級編と参加者のレベル別に【接遇】についてセミナーを行いました。

4月11日(水)実践接遇マナー 初級編
新人の獣医師、看護師向けの社会人としてのマナーやルールを学ぶ基礎セミナー

4月12日(木)実践接遇マナー 中級編
看護師リーダーや人材育成の立場にある方々向けのクレーム対応やコーチングを学ぶセミナー

4月11日(水)実践接遇マナー 初級編

参加人数:17名(獣医師2名、動物看護師13名、トリマー1名、受付1名)

プログラム内容

1.社会人として必ず身につけるべき5つのポイント

2.動物病院だからこそ求められる接遇マナー

3.明日から変わる!第一印象アップ法

4.ここを間違えてはダメ!敬語のポイント

5.信頼される電話対応 (初級)

6.院内業務を円滑にする「ホウ・レン・ソウ」

本セミナーは基礎を学ぶ座学に併せ、ロールプレイングを行う参加型セミナーである点が特徴です。

参加者同士の自己紹介から始まり、あいさつ、笑顔トレーニング等を行いました。

また、複数名のグループに分かれ、ディスカッションを行い、それぞれがマナーとは何かについて考え、意見を述べる事で接遇力を高めていきました。

■参加者の声

・動物病院では飼い主様に対して常に良い印象でなければいけなく、そのためのツールが身だしなみや表情、何よりコミュニケーションであることを学びました。

・忙しくても、飼い主さんや動物、周りのスタッフがどういう状況かをしっかり見るように意識しようと思いました。ホウ・レン・ソウを怠らない!枕詞を使って電話対応をしようと思います。

・春から働く方が参加者に多く、普段は少ない人数の職場ですが、様々な環境で働いている方と交流できて自分の励みになりました。

・6時間のセミナーがあっという間に感じるくらい楽しくて身になるものでした!明日からまた頑張ります!

4月12日(木)実践接遇マナー 中級編

参加人数:13名(動物看護師13名)

プログラム内容

1.基本復習

2.飼い主様の不安や不満を未然に防ぐクレーム対応

3.感情をコントロールする自己マネージメント

4.後輩のやる気を引き出すコーチング

5.信頼される電話対応(中級)

中級編もロールプレイングを中心に、クレーム対応や後輩への接し方について学んでいきます。特にクレーム対応は春の予防シーズンで待ち時間が長くなる場合の飼い主様への説明方法を学び、実践的な内容となっており、参加者の方々からも好評でした。

■参加者の声

・後輩を育てていくのは自分自身。
期待してあげることや認めてあげることでコーチング(サポート)につながり、自ら考え、 行動する後輩を育成する事ができると学んだ。

・他の病院の考え方や電話対応の流れ、いつも当たり前に行っている事を第三者から見たら違った捉え方があり勉強になった。

・1年目の時は初級セミナーに参加し、今回は中級に参加しました。
初級とのレベルの違いに自分が5年目という立場にいることを改めて実感しました。
本日学んだ事を活かし、病院に貢献していきたいです。

皆さん学びの多い研修となったようです!
アニコムフロンティアでは今後も動物病院で働く方々を応援し、現場で求められる知識やスキルを提供できるセミナーを随時開催していきます!

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≪開催予告≫動物看護師向け 「なりたい自分になる!キャリアセミナー&交流会」

◆7/22(日)に「なりたい自分になる!キャリアセミナー」を開催します◆

  • ・動物看護師として長く働くためには何が必要なの?
  • ・ほかの人は、どういったビジョンを持って働いているんだろう?
  • ・私たちに期待されていることって何だろう?

皆様の疑問に、動物看護師・獣医師がお答えします!

日時:2018年7月22日(日)13:00~17:00
場所:アニコム損害保険株式会社 本社
〒160-0023 東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー39階
参加費:獣医師・一般・動物看護師:4,000円、動物看護学生:無料

★お申込みはこちらから★
https://service.anicom.co.jp/form/pub/anicompr/anijob

【お申込み&お問い合わせ】お電話でも受け付けております。
アニジョブ事務局 (03-5348-3790)平日9:30~17:30

当日はお飲物とお茶菓子を用意しております。
皆様のご参加お待ちしております!

主催:アニコム フロンティア株式会社  「どうぶつのお仕事の求人サイト アニジョブ」
【アニジョブ 求職者登録はこちら】
https://www.anicomjobs.com/
【アニジョブ 求人企業登録はこちら】
https://www.anicomjobs.com/registCompany

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動物看護師による動物災害支援活動とは?

物看護師&看護師
西村 裕子さん

●プロフィール 

福岡愛犬美容看護学院卒業

2年間山口県の動物病院で動物看護師として勤務

山口県衛生看護学院 入学&卒業

6年間、人間の病院で正看護師として勤務

2年間 動物看護師養成専門学校に勤務

2016年~ フリーランスの動物看護師として災害時の動物支援を講師として広めている

●動物の災害支援活動を広めようと思ったきっかけは?

山口県から関東に引っ越しをして地震の多さにまず驚きました。また我が家では、2頭の犬とフェレットがいるのですが、災害時に犬はキャリーに入れて同行避難…じゃぁフェレットはどうすればいいの?などの疑問を持った事が原点です。そこから災害支援を学ぶうちに、小さな単位でペット防災を行う必要性に気づき、それぞれの地域の動物看護師さんへ広めたいと思いました。

また私には、動物看護師に「看護」という仕事の認識を伝えたい想いがあり「防災」をキーに「看護」が学べる仕組みを作ることで、より多くの動物看護師さんが学びに来て下さるのではないかと考えました。そこで今回、千葉科学大学で行われる、動物の災害時支援について特命研究員として履修プログラム作成に携わりました。

●動物の災害支援履修プログラムとはどのようなプロジェクトでしょうか?

日本において「動物看護師の災害支援」が学べる初めての試みになります。現役の動物看護師さんや、潜在動物看護師さん…現在子育て中、介護中などで休職中の方が対象です。今回千葉科学大学では、本年1月に動物危機管理教育研究センターが設立され、その活動の一貫として文部科学省で認定された社会人学びなおし制度である履修証明プログラムがあり、まずは動物看護師で伴侶動物を対象とした「災害時獣医療支援人材養成プログラム」が開講されます。さらに今後、野生動物、産業動物、実験動物分野でもプログラムや公開講座も開講される予定です。この履修証明プログラムを学び終えましたら「履修証明証」の発行や、フェローとして登録され、フェローによるネットワークつくりも構築していく予定です。

カリキュラムの詳細はこちら(http://www.cis.ac.jp/topics/detail_180329.html)です。

●カリキュラムでどのような事が学べますか?

千葉科学大学は、日本において唯一、動物における危機管理を学べる大学です。ですので「危機管理」の概念をはじめ、獣医師から心肺蘇生法などの救急の心得や応急手当が学べます。また動物看護師自身のメンタルマネージメントや、共に活動する方たちや被災者や被災動物への配慮などの心理面も学びます。

また東日本大震災や熊本地震などで実際に活動した動物看護師や人の災害支援ナースが教員です。そして私からは、災害時の動物看護過程や、人の避難所運営に関わる内容を実践式ワークで講義します。今回のカリキュラムで最も特徴的なのは、動物の専門職に加え、人の専門職も講師として参加し両方の災害支援が学べるという点です。

千葉科学大学マリーナキャンパス

●そのカリキュラムを学ぶことで動物看護師さんにどのようなメリットがありますか?

学び終えた時点で、動物災害支援に必要な幅広い基礎知識が身につくカリキュラムになっております。また「動物災害支援」を学んだという履修証明書が出ますので、それをご自身の住んでいる地域に持ち帰って頂き、各自治体や動物病院などと協力して「ペット防災対策」に取り組んで頂いたりすることができます。また今後の展開として動物関連企業や災害支援ナース、保健師など人の医療との連携もできると思います。

●今後の夢は

避難所などのより身近な小さな単位で「動物災害支援」のできる動物看護師を育成することが夢です。「看護力」が必要とされますのは、まさしくそこですから。1人でも多くの動物看護師さんに「動物災害支援」を学んで頂き、それぞれの地域において活動を担って頂ける人材を増やしたいですね。

また動物災害支援活動を通じて、沢山の人に「動物看護」という仕事のすばらしさを知って頂く事で、動物看護師の公的資格化も進んでいくのではないかと思っております。

 

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公務員獣医師ロールモデル~長崎県壱岐家畜保健衛生所 日高裕介さん

長崎県壱岐家畜保健衛生所
日高裕介さん

宮崎で生まれ、縁もゆかりもなかった長崎県に入庁し、4年目を迎えました。
現在は壱岐の家畜保健衛生所(家保)で、主に家畜伝染病の発生予防に関する業務を行っています。
今回、家保の仕事と長崎での暮らしについて、簡単にですがお伝えしたいと思います。

長崎県の家保は、九州本土に3ヶ所と、五島、対馬そして壱岐といった離島にそれぞれ1か所ずつの計6ヶ所あります。
「ん?本土?離島?」と思った方はいませんか?
長崎県では離島の勤務があり、この離島での勤務が長崎県の特徴のひとつ言えるでしょう。
私が現在勤務している家保は、まさにその離島のひとつである壱岐島にあります。

壱岐島は、九州北方の玄界灘にある島で、島の南端から北端まで車で30分と掛からないぐらいの大きさです。 一周するにもそんなに時間は掛かりません。

そんな島での暮らしは、非常に快適です!
初めての土地での暮らしに不安を感じていましたが、まったくの杞憂でした。
確かに田舎ではありますが、住めば都で不自由さはありません。小さな島だからこそのコンパクトな生活を送れます。

そして、楽しみもたくさんあります。

白い砂浜とエメラルドグリーンの海。
そんな海が気に入り、夏には毎週、時間に余裕があるときには仕事帰りにも海に出向き、 シュノーケリングなど満喫しています。
四季折々の自然は素晴らしく、趣向を凝らしたイベントもたくさんあり、息つく暇もありません。また壱岐に限らず、長崎は各地域にそれぞれの魅力が詰まっています。

どこに行っても都暮らしができるはずです!

さて、業務についてですが、家保は家畜防疫をはじめ多くの役割を担っており、家畜伝染病予防法等の法律に基づいて様々な業務を行っています。非常に堅苦しく聞こえますね。要は、様々な業務を通じて農家さんの生活を支える仕事をしているのです。

例えばある時は、全ての農家に出向いて衛生的な環境で家畜が飼われているか確認し、改善が必要であればそのための指導を行い、家畜伝染病の発生防止を図っています。またある時は、特定の伝染病に関して、農家さんに協力を依頼して定期的な採材・検査を行い、伝染病発生の兆しはないか監視する業務を行っています。

また、地域の団体と協働する業務もあり、やりたいことがあれば自ら企画し、実施することができる環境が長崎にはあります。つまり、ルーチンワークばかりではないんです!
実際に私は、牛の繁殖成績の向上の目指し、妊娠鑑定や直腸検査を含めた繁殖指導巡回を新しく始め、一定の成果を上げることができました。成功ばかりではありませんでしたが、
私自身にとって非常に有意義な経験となりました。現在もチャレンジしていることがあり、これからも機会を逃さず様々なことに挑戦していこうと考えています。

私たち公務員獣医師の仕事には、一般に言う獣医の仕事のような華々しさはありません。
表に出ることはなく地道な業務がほとんどですが、私たちが農家さんの生活を支えるんだという思いと誇りを持って日々奮闘し、ひいては地域や県の畜産振興に繋がるよう、
これからも縁の下の力持ちとして精進していきます。

最後に、もし少しでも私の話に興味を持たれた方がいらっしゃれば、ぜひご連絡ください。
いつでもお待ちしております。そして、一緒に縁の下でがんばりましょう!

▼長崎県庁 獣医師募集にご興味のある方はアニジョブ事務局までお問い合わせください
アニコム フロンティア株式会社 アニジョブ事務局
東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー39階
TEL:03-5348-3790(平日9:00~17:30)

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仕事と育児をバランスよく両立する~Pet Clinicアニホス 動物看護師 児玉 由美子 さん、樽島 涼香 さん

 

Pet Clinicアニホス 動物看護師 児玉 由美子 さん、樽島 涼香 さん

プロフィール 
児玉 由美子 さん(写真 右)
・青山ケンネルカレッジ卒業
・専門学校卒業後 アニホスに入社
・2014年に長男出産、育児休暇
・2016年に職場復帰

樽島 涼香 さん(写真 左)
・2009年 東京愛犬専門学校卒業
・2009年 アニホスに入社
・2014年 長男出産、育児休暇
・2015年 職場復帰
・2017年 長女出産、現在育児休暇中
※2018年4月職場復帰予定

●現在のお仕事の内容とやりがいについて教えてください

児玉:
アニホスで動物看護師として正社員で働いています。この病院は去年の秋から、遅番、早番に分かれた8時間のシフト制勤務になったので、残業がなくなり、働きやすくなりました。
割と長く勤務しているので、顔見知りの飼い主さんが増えてきて声をかけていただいたり、元気がなかったワンちゃんが治療とともに元気になっていくのを飼い主さんと一緒に喜んだりできる事はとても嬉しいですね。

樽島:
現在は2回目の育休中です。最初は純粋にどうぶつが好きで始めた仕事ですが、動物看護師はどうぶつよりも飼い主さんとの繋がりが強い仕事だと思います。

薬浴の治療はどうぶつに対して看護師が担当制になるのですが、飼い主さんと一緒に治療の経過を一期一憂しながら共有できたり、良くなったときに感謝されたりすることはやりがいになります。獣医師よりも飼い主寄りの仕事かもしれないですね。

●仕事と育児を両立で大変だった事とその解消法を教えてください

児玉:
帰宅後、洗濯、食事などバタバタしているうちに、3歳なので寝かさないといけない時間もせまってきて、慌ただしいです。なかなか一緒にゆっくり遊べる時間がないことに対しては、少し罪悪感のようなものも感じています。なので、休みの日は近所に子供と出かけたりして密な時間を過ごすことで、それを解消したりしています。

仕事面では出産前よりも人に対しての包容力が持てたような気がします。育児はなかなか自分の思うようにはいかないことが多いからかもしれないですね。以前は人に対して厳しかったのですが、優しく見守る心の余裕ができたように思います。

樽島:
一人目を産んだあとの復帰後は自分に余裕がなくなって、子供にきつくあたってしまたりしたことがあるのですが、二人目の復帰の際にはもっと大変だと思うのでどうなるか不安ですね。

好きな仕事なので、おろそかにはしたくないですし、育児もおろそかにしたくはないので、どっちも中途半端にならないだろうかという不安はいつもあります。

ストレス解消法は撮り貯めておいたドラマを、コーヒーを飲みながら沢山みたりすることですね(笑)

●育児休暇中に不安だったことは?

児玉:
まず保育園に入れなくて大変でしたね。結局、認可保育園に入れず、今は認証保育園に行っています。通勤内の認可の保育園は2か所しかなく、キャンセル待ちも沢山いた状態でした。

いざ、認証保育園が決まっても、子供の人見知りの性格などで、慣らし保育になかなか慣れず、普通に預けられるまで時間がかかりましたね。お昼ごはんを食べないことですぐ保育園から迎えのお願いの電話がきたりしていました。職場復帰については、病院のメンバーも入れ替っているのでうまくやっていけるかなども不安に感じていました。

樽島:
今も育休中ですが、医療は日々進歩しているので薬の内容やオペの内容も進歩したり、CTが導入されたり、現役でバリバリやっていたころよりだいぶ院内が変化していて、仕事を覚えられるか、ついていけるのかなど不安に思うことがあります。

保育園についても、入るのは厳しいのは知っていたので、保育園のキャンセルがでないかなど情報収集をしたりもしましたね。

雨や雪など天候が悪い時には、かなり早い時間に家を出て子供を預けにいかないといけないですし、荷物もおむつやシーツなどもあったりと、送り迎えも大変です。

●今後やりたい事や夢は?
児玉:
仕事の役に立つような資格をとりたいなと思います。
ずっとこの仕事内容を続けていければいいのですが、年齢とともに体力もだんだん落ちていくので不安です。
体力が落ちて行った分をカバーしてみんなと仕事を続けていけるようなスキルがつく資格を取れればと考えています。

樽島:
動物看護師って仕事をやめてしまう方が多いですよね。結婚したり子供ができたりすることがきっかけで。お給料の面や、勤務時間、体力的な面なども考えると現状だと復帰したり続けるのはなかなか難しい状況だと思います。そういったことが解消できて、ずっと働き続けていけるような未来になるといいなと思ってます。

●動物看護師さん達にメッセージを!

児玉:
働きたいという気持ちがあれば、院長に交渉したり相談したりして、自分が働きやすいように環境を改善していくといいと思います。せっかく好きでなった仕事なので、あきらめないでなるべく続けてほしいなと思います。

樽島:
誰でも働いているうちに色々なことを経験して、境遇も考え方も変わっていくとは思うのですが、「どうして動物看護師になったのか?」という初心を思い出すと、進むべき方向が見えてくると思います。私もなるべく初心を思い出すようにしています。

 

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子育て中のスタッフを応援!働きやすい病院つくりを目指して~ペットスペース&アニマルクリニック まりも院長 箱崎 加奈子先生

ペットスペース&アニマルクリニック まりも院長
女性獣医師ネットワーク代表理事
箱崎 加奈子先生

  • プロフィール 

2001年   青山ケンネルスクールトリミング科 卒業
2007年   麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
2009年   ペットスペース&アニマルクリニックまりも 大原店開業
2011年   長女出産
2011年   女性獣医師ネットワーク設立(2016年一般社団法人化)
2013年   方南町店開業
2017年   株式会社WVN設立

 

●現在のお仕事を教えてください

「アニマルクリニックまりも」を2店舗経営管理しています。2店舗とも診療施設を併設したトリミングサロンをメインとしたお店です。診療は勤務獣医師が行っているのですが、現在は獣医師募集中で私自身が週に5日で大原店、方南町店の診察を行っています。

自分が子供の保育園の送り迎えなどがあるため、予約診療制で診療時間は10時~16時。診療内容も予防診療、未病ケアがメインです。開業当初はこの病院は私が診療をメインに行い19時までの診療体制でした。臨床医をずっとしていたいという気持ちもあったのですが子供を出産することになり、それは難しいなと感じたので経営者になって人を雇うことにしたんです。

臨床獣医師は飼い主さんと接する仕事なのでやりがいもあるし、スキルアップもできる魅力のある仕事です、現在は経営者として勤務獣医師さんやスタッフさんにそういう環境を作っていきたいなと思っています。

●トリミングをメインとした診療施設とは?

2店舗とも、しっかりとしたトリマーさんに任せているのでトリミングに定期的に訪れる飼い主さんが多くいらっしゃいます。そこでトリミングと一緒に健診をおこなっているので、定期的に耳や皮膚、その他の健康状態のチェックなどができます。お迎えの時にその他の心配事をうかがったり、ご相談も受けられます。

かかりつけ病院をがある飼い主さんでも、症状が重くならないと通院しないこともあるのですが、その点トリミングのついでに診療ができることは、軽症の時に早期発見できるためメリットを感じています。

この病院は短い診療時間なので、予防診療でいらっしゃる飼い主さんは他にかかりつけの病院があることもありますし、大原店から徒歩20分の提携病院である主人の病院に行く場合もあります。そのように使いわけてもらうことは効率がいいことだと思います。

●女性獣医師さんをメインスタッフにしていることについて

現在、ご自身でも開業をされている女性の獣医師さんと小さいお子さんがいて育児中の女性の獣医師さんに勤めてもらっています。

お子さんがいる先生は臨床経験もある方ですが、お子さんが小さいため長い時間の診療は難しいのですが、当院は16時で診療終了の病院なので、その点は勤めやすいと思います。

お子さんの体調不良や家庭のことで診療に出られない場合もありますが、私が予備人員としてヘルプをしてこのような事態ではフォローをしていきたいと思っています。でも今は、私も現場に出ているので、主人の病院から獣医師さんをヘルプに回してもらったり、人繰りがつかない時は病院自体を休診にしてしまうこともあります。

女性は家庭の事情で勤務時間の変更や急な休みはどうしても必要ですよね。自分もそうなので、今後もそのような事情に柔軟に対応できるようにしていきたいです。

多面的にネットワークがあるという点は飼い主さんも安心ですし、勤めている先生も人のフォローの点などで安心できると思います。

●勤務には臨床経験は必要ですか?

新卒の先生でも大丈夫です。いい意味でも悪い意味でもレントゲンのような診断設備がないので、検査が必要な症例は歩いて20分ぐらいの提携病院で検査、診断、治療指針を出してもらえます。予防診療ばかりでもなく、この店舗はそろそろ10年目なので高齢犬の診療も多いです。勤務する方のやり方によっては、深い診療もきちんとできると思います。

こういった形態の病院はあまり知られていないのですが、このように診療の住み分けがうまくできることで女性に多い時短での仕事、またはブランクでの仕事復帰などがうまくいくと思います。

 ●女性獣医師ネットワークについて

このネットワークは、現在は女性獣医師の働き方などのコミュニティの一つとして活用してもらってますが、もともとは当院のホームページの求人コンテンツだったんです。この病院を開業した当初は、夜19時までの診療時間で私が診療をしていたのですが、子供を授かったことで誰か代わりの獣医師さんが必要になりました。

その時にコンサルタントのアドバイスで、「予防診療メインの診療をしてくれる病院に勤務する獣医師さんはなかなか探すのは難しいけれども、あなたと同じようにお子さんを持っているような境遇の方だったら勤めてくれるのでは?」というアドバイスで求人ツールの一つとして始めたことなんです。

けれども、同じような境遇の方が見つかっても通勤が遠いなどの理由も多く、なかなかこれを求人のツールとして使うことは難しいことがわかりました。今ではこのネットワークに女性獣医師として色々な方がメンバーとして入ってくれているので、ご経験をロールモデルとして共有してもらったり、交流会を定期的に行ったり、メンバー同士で同じような意志や悩みを持っている人がそれぞれ交流をもってくれたりしているのでそのように女性の働き方を応援するネットワークに変化してきています。

 ●育児との両立はどう解決していますか?

私の場合、優先順位を決定しているから、わかりやすいです。現在は家族が一番と決めてしまっているので、勤務時間を短くしていますし、子供の具合が悪い時は、他の人に代わってもらいます。子供は急な熱を出したりしますが、主人の病院を含めて3病院のネットワークがあるので、そのネットワークを頼りにしていますね。

もし、育児中やブランクがあって働きにくいと思っている方でも、働きたいならできない理由を並べて働かないより、自分次第で働くところは沢山あると思います。両立をうまくやっている方をみていると本人次第のようです。自分がどのように働けるか、何ができるかなどアピールをしていくことが大事です。

●女性獣医師さんへのメッセージ

獣医師は資格の仕事なので、資格が利用できる居場所をみつけてほしいと思いますね。

動物の医療という現場は大変な部分もあるので、勤務時間や給料面の兼ね合いで、いい待遇の獣医師資格が必要ない仕事にうつる方もいらっしゃいますが、今は資格が利用できる働き方は探せば沢山あると思いますし、まだまだ増やせるはずです。

「動物の病気を治す医療」というところで仕事内容を決めてしまうと その場所は少ないかもしれないですが、「予防」や「ペットの飼い主さんのサポート」というような仕事は多くあり、その分野では獣医師資格ほど信頼性のある資格は他にはないはずなんです。そういった部分にプライドや自信をもって働いてほしいですね。

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